『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(ネタバレ)

15日(金)、ヴァージンシネマズ六本木に『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』を観に行った。
思えば最初のスター・ウォーズであるエピソード4が封切られたのはおれが中学生の時の事だった。少年の夢直撃の王道を行く冒険物語と当時としては驚異的なSFXに映画館の中で感じた震えるような興奮は今でも覚えている。その後エピソード5、エピソード6もリアルタイムに体験していった。映画を「リアルタイムに体験する」というのも考えてみれば妙な言い方だが、スター・ウォーズという一種お祭り的な映画シリーズに関しては的を得た表現かも。
16年のブランクの後、再びエピソード1からシリーズが再開された訳だが、前の二作は正直満足のいく出来ではなかった。技術の進歩を反映してSFX・VFXの水準は確かに素晴らしく高かった。ライト・セーバー・バトルも以前のエピソード4~6のそれを遥かに越える迫力のあるものだった。しかし、いかんせん全体として見るとエピソード1はお子様映画のようだったし、エピソード2はたらたらとどこかで見たようなシーンが続いて、まるでできの悪いRPGのようだった。
今回のエピソード3は前評判通り前2作と比べて見違えるような出来だった。単なるSFXアクション・シーンのショー・ケースではない、シリーズの最後を飾るに相応しい内容のある映画だと思う。確かにエピソード1~2の流れをエピソード4に繋げるためのご都合主義的な部分も散見される。突っ込もうと思えば突っ込みどころは満載。しかしこの映画に関してはそれは野暮というものだろう。パルパティーンとジェダイ騎士団の間で揺れ動くアナキンの描写だって芝居としてそれほど上等なものだとも思わない。でもいいのだ。この映画には物語があった。
アナキンの暗黒面への転向、共和制の崩壊、ジェダイの壊滅のながれには、スター・ウォーズ世界の歴史の転換点を感じて思わずこぶしを握りしめた。もはや以前の彼ではなくなったアナキンを前に絶望するパドメ、かつてのパダワンであるアナキンに対して意を決して戦いを挑むオビ=ワン・・・悲劇である。状況を悟り奮闘するヨーダ。そして映画中最大の感銘を受けたのは、オビ=ワンとの戦いに敗れて瀕死の重症を負った後でパルパティーンに救出され、エピソード4~6でお馴染みのダース・ベイダーの姿になって蘇ったアナキンが、パドメが死んだ事を聞かされて嘆き叫ぶシーンである。あの声で、あの姿で、悲痛に愛する女の名を叫ぶダース・ベイダー・・・これは想像していなかった。心を抉られた。