« 変ジャパ | メイン | 村上龍『自殺よりはセックス』 »

『ヒトラー ~最後の12日間~』

渋谷のシネマライズに『ヒトラー ~最後の12日間~』(日本公式サイト)を観に行った。

超オススメです。
でも重いです。ひたすら重い。

以下、ネタバレを含むが、まあ史実なので皆さん周知でしょう。

ヨーロッパの第二次大戦末期、ソ連軍がベルリンへと迫る中、ヒトラーやゲッペルスを初めとするナチス・ドイツの幹部たちやその家族は地下司令部に篭っていた。一方、外ではドイツ軍は殆ど壊滅状態であり、未だに第三帝国の正義を信じる少年や少女を含む一般市民たちが絶望的な防戦に身を挺する。地下司令部のヒトラーは錯乱状態で、無意味な命令を撒き散らし、市民の犠牲は一向に意に介さない。とっくに崩壊した権威にすがり付き、またそのために命を捨てる人々。ヒトラーの命令によって処刑のために寝ている途中で逮捕された将校は、下着姿で軍服を手に持って連行されて行き、道端で銃殺される間際に慌てて軍服を着、「ハイル・ヒトラー!」と叫びながら射殺される。子供に毒を飲ませて殺す母親(ゲッペルス婦人)。

そうした極限状態の諸々が迫真的に描かれている。独裁政治や個人崇拝の恐ろしさがその崩壊の瞬間においてとらえられている。さらに恐ろさを増しているのは、そうした渦中の人々(ヒトラーさえも含めて!)の普通の人としての側面にスポットライトをあてている事だ。狂気の独裁政治が遠いおとぎ話なんかではなく今もおれたちの隣に潜んでいるのかも、と考えさせられる。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.kks-online.net/cgi-bin/mt-tb.cgi/248

この一覧は、次のエントリーを参照しています: 『ヒトラー ~最後の12日間~』:

» ヒトラー ~最後の12日間~ from cococo
辛かった。異常なのは、人なのか情勢なのか。シチュエーションを醸し出す土壌となるも [詳しくはこちら]

» ヒトラー 最後の12日間 from White Screen Life
第77回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。 史上最悪の独裁者、怪物アドル... [詳しくはこちら]

» ヒトラー最後の12日間 from Naktak
             久しぶりに映画観てきました。 「全てを目撃した秘書が今 [詳しくはこちら]

» ヒトラー最後の12日間 from Naktak
             久しぶりに映画観てきました。 「全てを目撃した秘書が今 [詳しくはこちら]

» ヒトラー最後の12日間 from 朱雀門の「一事が万事!オッチョンジー」
★監督:オリバー・ヒルシュピーゲル(2004年 ドイツ作品) 京都シネマにて。 昨日もそうだったんですが、ヒトラー大人気! 14時に行ったら、「15:... [詳しくはこちら]

» ヒトラー 〜最後の12日間〜 from ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!
市原悦子主演「家政婦は見た!」ではなく、 「女性秘書は見た!ヒトラーの真の姿を!!」 映画の日、夜の部。この日4本目で最終。 「ロボッツ」... [詳しくはこちら]

» ヒトラー 〜最期の12日間〜を観て来た〜! from ☆★☆風景写真blog☆★☆healing Photo!
2005年8月18日 ヒトラー 〜最期の12日間〜 原題 The Down Fall 「没落・破滅」の意。 彼の敵は世界 200... [詳しくはこちら]

コメント

TBありがとうございます。史実であるだけに、強烈なリアリティで深く考えさせられました。

>遠いおとぎ話なんかではなく今もおれたちの隣に潜んでいるのかも

そうなんですよね。そう思わせる「普通の人」たちだったことを描いていることで、起こりうる事象として考えさせられたと思います。

TBありがとうございました。 Naktakと申します。 よろしくお願いします。

コメントを投稿